当院ではオートクレーブと言われる高圧蒸気滅菌器を今まで使用していたクラスNのものからクラスB(Lisa)のものへ入れ替え工事を行いました。
オートクレーブでの器具の滅菌自体はほぼ全て歯科医院で行われているのですが、クラスNとBでは滅菌の質が変わってきます。
費用や手間の面からクラスNのものを導入することが多いのですが、インプラントや根管治療においてより無菌的な処置を行い成功率を高めたいとの想いから念願の器具の入れ替えを行うことができました。
また、器具をただオートクレーブにいれるだけでは質の高い滅菌をすることができません。
一次洗浄にてしっかりと血液などのタンパク質を除去することが必須です。
血液が付着したままオートクレーブで滅菌してもその内面には細菌が残存してしまいます。
そのための一次洗浄は超音波だけでは不充分であり、規定の高温である一定の時間の洗浄(90度で5分以上)が必須になり家庭用の食洗機にはそこまでの機能はありません。
当院では昨年ミーレという洗浄機を導入して活用しています。
当院のような小規模なクラスB高圧蒸気滅菌器とAo.3000の高温洗浄機を両方を導入しているのは少数だと思います。
しかし、現実問題として大学病院や大病院のような感染対策を施すのコストや人的資源の問題でまだまだ難しいです。
新型コロナウイルスの問題もある今、できることを一つ一つ積み重ねて少しでもリスクを軽減していければと思っています。